検索結果に自社サイトが表示されない!【対処法5選】

検索結果に自社サイトが表示されない!対処法5選

前回のコラムでは、「ホームページのアクセス数を知ることが、改善の第一歩である」という基本をお伝えしました。数字を見られるようになることで、ホームページを“客観的に捉えるための土台づくり”ができるようになります。

しかし実際には、「そもそも検索結果に自社サイトが出てこない」「会社名で検索しても表示されない」という声も非常に多く寄せられます。アクセス解析以前の問題として、検索に表示されない状態では、どれだけ良いページを作ってもユーザーの目に触れる機会が少なくなってしまいます。(Google広告などの有料検索広告を出していない場合)

そこで今回は、検索結果に自社サイトが表示されないときに、まず確認してほしいポイントをまとめてご紹介します。専門知識がなくても実践できる内容を中心に、改善のための考え方と対処法をわかりやすく解説します。

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なぜ検索結果に自社サイトが表示されないのか?

「表示されない」と一言でいっても、その原因は実にさまざまです。ですが、ほとんどのケースは次のいずれかに当てはまります。

  • 検索エンジン(Google)がサイトを正しく認識していない
  • サイトの評価が低く、検索結果の下位に埋もれている
  • 検索される言葉(キーワード)と内容が一致していない
  • SEO対策の基本ができていない
  • そもそもページ数や情報量が少ない

最初から専門的なSEO対策を行う必要はありません。まずは「基本の確認」を一つずつチェックするだけでも、検索結果に表示される可能性は大きく変わります。

そもそも「SEO対策」とは?

SEO対策とは、Search Engine Optimization(検索エンジン最適化)のことで、検索結果で自社サイトが上位に表示されやすくするための取り組みのことを指します。SEO対策の詳細や実践テクニックについては別のコラムで解説いたします。

対処法1:サイトがGoogleに認識されているかを確認する

検索に表示されない最大の理由が、Googleがまだ自社サイトの存在を認識できていないというケースです。特に公開したばかりのサイトや、更新を長くしていないサイトに多く見られます。

サイトが認識されているかを調べる方法(site:検索)

Google検索で次のように入力してみてください。

site:自社サイトのURL (例) site:https://grand-in.co.jp/


▼実際に検索した際の画面 site:検索

これで何も表示されない場合、Googleがサイトを認識できていない可能性があります。

よくある原因として次のようなケースがあります。

  • サイトを公開して間もないため、まだ検索エンジンに登録されていない
  • サイトの設定で“検索エンジンに見つけてもらいにくい状態”になっている
  • ページの作りが複雑で、検索エンジンが巡回しづらい

サイト制作会社に依頼している場合は、「検索エンジンに登録される設定が正しくできているか」を一度確認してみましょう。

対処法2:会社名で検索しても出ない場合のチェック

本来は一番上に出てほしい「自社名」検索。しかし、実際には次のような理由で出ないことがあります。

  • 会社名が一般名詞と重なっている(例:〇〇企画、〇〇サービス)
  • 他社の情報が強く検索上位にいる
  • Web上での情報量(記事、ページ数)が少ない
  • 外部サイト(他社サイト)からのリンクがない

特にBtoB企業に多いのが、「情報発信をしていないため、Googleに“会社としての存在”が認識されにくい」という状態です。その改善策として有効なのが、以下の取り組みです。


  • 自社ブログやお知らせ等の自社コンテンツを定期更新する
  • 会社概要ページに詳しい情報を追加
  • Googleビジネスプロフィールを登録する
  • 外部サイト(取引先・協会ページなど)に紹介してもらう

なお、上記の中で一番手軽に実行できるのはブログなどの自社コンテンツの定期更新です。WordPressなど、専門的な知識がなくても更新可能な制作システムがありますので、サイト制作会社に確認してみると良いでしょう。

また、自社コンテンツを定期的に生み出していく場合は、何を目的とした・どんなテーマのコンテンツを制作するのか、事前にしっかりと決めておくことをおすすめします。

対処法3:検索される言葉とサイト内容が一致していない

「表示されない」と悩む方の多くが見落としているのが、“検索される言葉” と “サイトに書いている言葉” のズレです。

例えば、

  • 検索されているのは「看板 制作」なのに、サイトには「サインディスプレイ施工」と書いている
  • ユーザーは「名刺 印刷 福岡」で検索しているのに、ページには「ビジネスカード作成」と記載している

言葉のズレがあると、どれだけ良い内容でも検索には出てこない 又は、検索結果の下位に埋もれてしまいます。

社内で使っている言い回しではなく、“ユーザーが実際に検索する言葉”をページに含めることが重要です。

もちろんGoogleの検索精度も常にアップデートされていますので、同じこと・ものを異なるフレーズで表現することも理解しています。(例えば、バッグ=かばん/カバン であることは理解しています)

ただし、ユーザーが検索した語句と一致した語句が掲載されているサイトが上位表示されやすいため、注意が必要です。

ユーザーが検索される言葉を知る方法は?

自社サイトの検索キーワードを知るには、Googleが無償提供している「Search Console」が一番おすすめですが、設定などに戸惑う方もいるかと思います。「Search Console」未設定の方は、設定不要且つブラウザ上の簡単操作で使用できる「ラッコキーワード」がおすすめです。

「ラッコキーワード」のメニューに”サイト調査(競合調査等)”というものがありますので、そちらに自社サイトURLを入力すれば自社サイトが検索されているキーワードを確認できます。競合他社のサイトURLを入力すれば、競合他社サイトが検索されているキーワードを確認できます。無料で閲覧できるデータには限りがありますが、最初は無料で閲覧できるデータ量で十分です。


▼ラッコキーワードのTOPページ ラッコキーワード

対処法4:ページ数が少ない(情報量が不足している)

ホームページは、ページ数が多いほど検索エンジンに評価されやすくなります。 Googleは「専門性があるか」「情報量が多いか」を重視するため、ページ数が少ないサイトは認識されにくいのが現実です。

特にBtoB企業サイトに多いのが、

  • サービス紹介ページが1ページしかない
  • ブログや事例紹介が存在しない
  • そもそも更新されていない

こうしたサイトは、どれだけデザインが良くても“検索で評価されにくい状態”になっています。

最初の一歩としては、次のページを増やすことが効果的です。

  • よくある質問(FAQ)
  • 制作事例・実績紹介
  • サービス別の詳細ページ
  • スタッフ紹介
  • ブログ・コラム

現在は生成AIも発達していますので、自社の事業や特徴などを理解させた上で新規ページの最初のたたき台を作成してもらうのもおすすめです。いきなり上記のページを一から作り上げるよりは手間が省けますので、ぜひ活用してみてください。

対処法5:SEOの初期設定ができていない

実はこれが最も多いパターンです。サイトを作っただけでは評価されず、最低限のSEO設定が必要です。

  • タイトルタグ
  • ディスクリプション(説明文)
  • 見出し(h1・h2 など)
  • 画像のaltテキスト
  • 内部リンク(ページ同士のつながり)

こうした基本設定が抜けていると、Googleはサイト内容を正しく理解できません。

少々専門的に感じるかと思いますが、まずはサイト制作会社に上記の初期設定ができているかを確認してみましょう。

対処法のチェックリスト

ここまで、検索結果に自社サイトが表示されないときに考えられる原因と、その対処法を順番に解説してきました。「何から手を付ければいいの?」という方のために、まず確認してほしい5つの項目を一覧にまとめました。

チェック項目 内容
① Google に認識されているか 「site:URL」で検索し、ページが表示されるかを確認。何も出ない場合は Google に認識されていない可能性が高い。
② 会社名で検索して出るか 会社名検索でも出ない場合、情報量不足や競合に埋もれている可能性。自社コンテンツの更新やGoogleビジネスプロフィールが有効。
③ 検索される言葉と内容が一致しているか ユーザーが実際に検索する語句とページ内の表現にズレがあると、検索に表示されにくくなる。
④ ページ数(情報量)が足りているか 専門性・情報量を Google が評価するため、FAQ・事例・ブログなどのページ追加が効果的。
⑤ SEOの初期設定ができているか タイトル・説明文・見出し・altテキスト・内部リンクなどの基本設定が揃っていないと正しく評価されない。

まずはこの5つを確認するだけでも、検索に表示されない原因がぐっと絞り込めるようになります。自社サイトの現状を把握するためのチェックリストとしてご活用ください。

まとめ

検索結果に自社サイトが出てこない状態は、多くの企業が最初につまずくポイントですが、原因の多くは基本的な確認だけで改善できます。まずは、今回のコラムで紹介した内容を「自社サイトではどうか?」という視点で一度見直してみてください。

ホームページは、作って終わりではなく“育てていくもの”です。検索に表示されるようになると、ユーザーに見つけてもらえる機会が増え、少しずつ成果につながり始めます。

今後もこのコラムでは、アクセス解析の読み方や改善の考え方など、日々のサイト運営に役立つ内容をわかりやすく紹介していきます。無理のない範囲で一歩ずつ、一緒にホームページを育てていきましょう。

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