【ホームページ集客を目指す方へ】まず実践してほしいこと

前回のコラムでホームページを作った方が良い理由を解説しました。では、実際にホームページを公開した後に「集客」を目指すには、まず何から始めれば良いのでしょうか?
答えはシンプルで、自社ホームページのアクセス状況を把握することです。この記事では「なぜアクセス状況の把握が大切なのか」「どのような方法でアクセス数を確認できるのか」「数字をもとにどう改善していくのか」を、初めて取り組む方にも分かりやすく解説していきます。


目次
なぜアクセス数の把握が大切なのか?
ホームページを「集客のための資産」として育てていくには、まず現状を正しく知ることが欠かせません。アクセス数が分からないままでは、どのページがよく読まれているのか、どんな言葉で検索されて訪問しているのかが把握できず、改善のヒントを見つけることができません。
実際のお店であれば、店の前を通る人の数や店内に入ってきたお客様の人数を目で見ることができます。「今日は人通りが多かった」「新商品がよく売れた」など、日々の様子を体感的に把握できますよね。ところが、ホームページは実店舗と違い、訪問者の姿が見えません。誰がどのくらい見に来てくれているのか、放っておくと全く分からないのです。

この「見えない」部分を数字で把握できるのがアクセス数です。アクセス数を確認すれば、「毎日どれくらいの人が訪れているのか」「特定のページが人気なのか」「新しく追加した記事をどれだけの人が読んでくれているのか」といったことが分かります。数字で可視化することで、まるで来店客の動きを観察するように、ホームページの状況を理解できるのです。
つまり、ホームページ集客はまず現状を“見える化”することから始まるといえます。最初は難しく考えず、「どれくらい見られているのかな?」という気持ちで数字をチェックしてみることが第一歩になります。
まずは基本的なアクセス解析から
「アクセス解析」と聞くと、専門的で難しいものを想像するかもしれません。ですが、最初から細かい専門知識を身につける必要はありません。最低限、以下のポイントを押さえるだけでも十分に効果があります。
- アクセス数(PV数):ホームページが合計で何回見られたかを表す数字です。例えば同じ人がトップページと商品ページを見れば「2PV」とカウントされます。お店で言えば「のれんをくぐって中を見て回った回数」と考えると分かりやすいです。
- 訪問者数(UU数(ユニークユーザー数)):何人の人が訪問しているのかを示す数字です。同じ人が何度も見ても「1人」として数えられます。つまり「新しいお客さんがどれくらい来ているのか」を知るための指標です。
- 人気ページ:どのページがよく読まれているのかを示します。商品紹介ページなのか、事例ページなのか、あるいはブログ記事なのか。人気ページを把握すれば「お客様が本当に知りたい情報」が見えてきます。
- 流入経路:訪問者がどこから来ているのかを示すデータです。Googleなどの検索からなのか、SNSのリンクからなのか、他社のサイトからの紹介リンクなのか。集客の入口を知ることで「どこに力を入れるべきか」が分かります。
これらの数字を知るだけで、ホームページが今どのくらい人に見られていて、どのページが集客に役立っているのかが見えてきます。最初は「大まかな傾向をつかむ」ことを目標にすれば十分です。難しく考えずに「お店に何人来て、どの商品がよく見られているのか」を知る感覚で取り組んでみましょう。
当社マーケティング部スタッフ コメント
頑張って制作・準備したホームページが完成すると、それだけで問い合わせや売上が自然に伸びていく!――そう考えてしまう方も少なくありません。しかし現実には、ただ作っただけのホームページの月間アクセス数は100件未満にとどまることが多いのです(当社データより)。公開後に成果が感じられない場合は、まずアクセス数を確認することから始めてみてください。大切なのは最初の一歩として“数字に興味を持つ”ことです。
どんなツールを使えば良い?
アクセス解析といえば、やはり基本となるのは「Google Analytics 4(GA4)」です。様々な企業が導入しており、標準的な解析ツールといえます。
確かに専門用語が多く、最初はとっつきにくいと感じるかもしれません。しかし、GA4ではホームページの アクセス数(PV数)や 訪問者数(UU数)、 人気ページ といった基本的なデータが無料で確認できますし、同じくGoogle系サービスであるGoogle広告やSearch Consoleと親和性がある点もメリットです。(Search Consoleについては別のコラムでご紹介します)
最初から細かい設定を完璧に行う必要はありません。まずは
「アクセス数が増えているか」「どのページがよく読まれているか」
など基本的な数字を見ることから始めれば十分です。数字を見る習慣をつけることで、自然と改善点が見えてくるようになります。
▼Google Analytics4 ホーム画面サンプル

当社マーケティング部スタッフ コメント
GA4には向き・不向きがあると考えています。分析や数字を見るのが好きな方にとっては「面白い!」と感じられる反面、そうでない方には「難しそう…」と感じられることも少なくありません。社内でGA4を導入する際は、向いていそうなスタッフに担当してもらうのも効果的な方法です。
アクセス数を知ると改善点が見えてくる
アクセス数を見ると「ホームページの状態」が分かるようになります。例えば、先月よりアクセス数が増えていれば「最近の更新や取り組みが効果を出しているのかもしれない」と前向きに考えられます。逆にアクセス数が減っていると「情報が古いままになっていないか」「更新が止まっていないか」といった点を見直すきっかけになります。
このように、アクセス数の増減はホームページを良くするためのヒントになります。
「増えている=うまくいっている」「減っている=改善の余地がある」
というシンプルな目安として活用できるのです。
実店舗にたとえるなら「昨日よりお客様が多かった」「今日は少なかった」といった来店人数の変化を知ることと同じです。お客様が増えていると分かれば自信になりますし、減っていれば「もっと工夫しよう」と気づくことができます。
つまりアクセス数を知ることは、数字に一喜一憂するのではなく「改善の方向性を見つける第一歩」なのです。
よくある勘違いQ&A
ホームページの集客について、初めて取り組む方が抱きやすい疑問をQ&A形式でまとめました。勘違いしやすいポイントを押さえておくと、正しい方向に進みやすくなります。
Q1. ホームページを作れば自動的にお客様が増える?
A. 残念ながら「作っただけ」ではお客様は増えません。
実店舗もオープンしただけでは人が入らないのと同じで、まずはアクセス数を把握して改善することが第一歩です。
Q2. アクセス数は多ければ多いほど良い?
A. 数字が多いことは一見良さそうに見えますが、重要なのは「誰が来ているか」です。
例えば同業者ばかりが見ているアクセスよりも、見込み客が少人数でも訪問している方が成果につながります。数だけにとらわれず、中身を見る視点も大切です。
Q3. アクセス解析は専門知識がないと無理?
A. そんなことはありません。最初は「1か月で何人来ているか」「アクセスが増えているか減っているか」を見るだけで十分です。
難しい用語を覚える必要はなく、数字の変化に気づくことが改善のきっかけになります。
Q4. 更新をしなくても、ホームページはずっと使える?
A. 更新をしないと「動いていない会社」と見られてしまうリスクがあります。
月に1回でも事例やお知らせを追加すれば、信頼性が高まり、検索でも見つけてもらいやすくなります。
まとめ
ホームページを集客に活かすための第一歩は、専門的な知識や大掛かりな施策ではなく、現状を数字で知ることです。アクセス数や訪問者数といった基本的なデータを確認するだけでも、サイトの「今の姿」が見えてきます。
例えば、アクセスが増えていれば「取り組みが成果につながっている」と実感でき、逆に減っていれば「改善の余地がある」と前向きに考えるきっかけになります。こうしたシンプルな気づきが、ホームページを育てていくための大切な原動力になるのです。
当社では、DX推進の一環として自社ホームページの情報発信や改善にも力を入れており、実際に問い合わせの増加や認知度向上といった効果を得てきました。「よく分からないからやりたくない」という方もまず一歩を踏み出してはいかがでしょうか。当社では、今後も役立つ情報を継続的に発信していきます。

