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ロゴ印刷にシルクスクリーンが選ばれる理由|仕上がり品質と実例でわかる最適解

2025.12.08

ロゴをどんな印刷方式で表現するか――これは、企業・ブランドの印象を大きく左右する重要なポイントです。特にロゴは「企業の顔」として扱われるため、わずかな色のブレや線の太さの違いでも受ける印象が大きく変わります。そのため、ロゴ印刷には高い再現性・安定性・耐久性が求められます。

数ある印刷方式の中でも、ロゴ印刷で長年選ばれ続けているのが「シルクスクリーン印刷(シルク印刷)」です。本記事では、ロゴ印刷にシルクスクリーンが適している理由を、仕上がり品質の観点からわかりやすく解説し、実際の製作事例もあわせてご紹介します。

シルクスクリーン印刷とは?

シルクスクリーン印刷(以下、シルク印刷)は、専用のスクリーンにデザイン部分だけインクが通る“通過領域”を作り、そこへインクを押し出して転写する印刷方式です。スクリーンの構造を使うため、デザインのエッジが崩れにくく、文字やロゴの形状を安定して再現できることが特徴です。

また、この方式はインクを「のせる」というより“押し込む”イメージに近く、しっかりと素材に密着する点がほかの印刷方式とは大きく異なります。細い線をくっきり見せたいロゴや、色ムラを抑えたいべた面の表現などに向いているのは、この構造的な特性によるものです。

さらにシルク印刷は、布・金属・プラスチック・アクリルなど多様な素材に対応できるため、企業のロゴ活用シーン(ユニフォーム、看板、社内備品、イベント什器など)と非常に相性の良い印刷方式です。「ロゴを様々な媒体で統一して見せたい」と考える担当者にとって、扱いやすい印刷方式といえるでしょう。

シルク印刷については、以下ページでも詳しくご紹介しています。あわせてご覧ください。
>>シルク印刷とは

シルク印刷_インク調合

ロゴ印刷にシルクスクリーンが選ばれる理由

ロゴは企業やブランドの「顔」として扱われるため、印刷方式の選択は仕上がりの印象を大きく左右します。特に色の再現性、均一なべた面、耐久性、素材ごとの適応力といったポイントはロゴ品質に直結します。ここでは、なぜシルクスクリーン印刷がロゴ印刷と相性が良いのか、その理由を具体的にご紹介します。

ロゴの「色」を正確に再現できる

企業ロゴは、ブランドイメージを象徴する“定義された色”を持っているケースが多く、その色が少し違うだけでも受け手の印象が変わってしまいます。シルク印刷は、印刷前にインクを調合してつくる特色(スポットカラー)を使用できるため、ブランドカラーを限りなく設計値に近い色で再現できます。

ベタ面もムラなく美しく仕上がる

ロゴには広いべた面や均一な色面が含まれることがあり、方式によってはムラやスジが出ることがあります。シルク印刷はインクを押し広げる構造により、べた面を均一で美しい仕上がりにできます。看板やウェアなど、人目につきやすい媒体で仕上がり品質を高めたい場合に特に有効です。

耐久性が高く、長期使用でも安心

インク膜が厚く強固に密着するシルク印刷は、摩擦・紫外線・湿気への耐性が高く、長期使用を前提としたロゴ印刷に向いています。ユニフォーム、店頭サイン、工業プレートなど頻繁に触れられるアイテムでも色落ちしにくい安心感があります。

素材を選ばず、どこでも同じようにロゴを再現できる

布・プラスチック・木材・金属・アクリルなど、ロゴが使用される素材は多岐にわたります。シルク印刷は素材に応じてインクを使い分けることで、どの媒体でも統一感のあるロゴ表現が可能です。ユニフォーム・ロールスクリーン・プレートなど異なる素材に同じロゴを展開したい場合に特に効果を発揮します。

▼シルク印刷によるロゴプリントの様子[動画]

ロゴ印刷で使われるその他の印刷方式

ロゴ印刷にはシルクスクリーン以外にも複数の印刷方式があり、用途や数量、求める仕上がりによって適した方式は異なります。ここでは、代表的な印刷方式とその特徴をわかりやすく整理し、ロゴ印刷との相性を比較できるようにまとめています。

インクジェット印刷(大型出力・グッズなど)

インクジェット印刷は、データの色を微細なインク粒として吹き付ける方式で、写真やグラデーションの再現を得意とします。1枚から出力できるため、小ロット・短納期での制作に向いています。ただし、CMYKの掛け合わせによる表現となるため、企業ロゴのような特色の再現では色ブレが起きやすい点があります。

屋内外のポスター・タペストリーなどには適していますが、ブランドカラーの再現精度を重視するロゴ印刷では注意が必要です。

オフセット印刷(パンフレット・名刺など)

オフセット印刷は紙媒体に最も広く使われる方式で、大量印刷に向いています。滑らかな階調や写真表現に優れていますが、基本はCMYKの混色で色を表現するため、ロゴのソリッドな色を正確に出すには特色印刷を追加する必要があります。

紙以外の素材には印刷できないため、看板やウェアなど多様なアイテムにロゴを展開したい場合には不向きです。

熱転写印刷(ウェア・バッグなど)

熱転写印刷は、専用シートに出力したデザインを熱で圧着する方式です。多色デザインをそのまま表現でき、少量生産に向いています。一方で、シートを貼り付ける構造のため、長期使用では剥がれや割れが発生しやすいという弱点があります。

ユニフォームや日常的に使用するウェアでは、耐久性の面でシルク印刷に劣ることがあります。

UVプリント(アクリル・金属・樹脂など)

UVプリントは、紫外線で硬化するインクを使うデジタル印刷方式で、立体物にも対応できる柔軟さがあります。ただし、インク膜が薄いため、ロゴのべた面を力強く表現するには不向きな場面もあります。

小ロットには便利ですが、長期間屋外で使用する看板などでは耐久性が不足することがあります。

パッド印刷(ボールペンなどの立体物)

パッド印刷は、シリコンパッドを使ってインクを転写するため、曲面や小さな立体物に適しています。ノベルティグッズなどでは多用されますが、インク膜は非常に薄く、大きなロゴ・鮮やかなロゴの再現には向きません。

印刷方式別の比較表(ロゴ印刷視点)

ロゴ印刷に使用される代表的な印刷方式を、「色の再現性」「べた面の仕上がり」「耐久性」「素材対応力」などの観点から比較した表です。ロゴはブランドイメージを象徴する要素のため、どの方式を選ぶかによって仕上がりが大きく変わります。用途や求める品質に合わせて、最適な方式を選定する際の参考にしてください。

印刷方式 色の再現性 べた面の美しさ 耐久性 素材対応力 ロゴ印刷との相性
シルクスクリーン印刷 ◎(特色で正確) ◎(ムラが少ない) ◎(厚膜で強い) ◎(幅広い) ロゴ印刷に最適
インクジェット印刷 △(CMYKのため色ブレあり) △(素材による) △(擦れに弱い場合あり) 小ロットに適する
オフセット印刷 ○(特色使用時は精度高) ×(紙のみ) 紙媒体のロゴ向け
熱転写印刷 ○(写真も可) △(剥がれの可能性) 少量ウェア向き
UVプリント △(特色不可) △(薄い膜) ○(屋内向き) 小物・立体物向け
パッド印刷 △(薄い膜) ×(大きなロゴは不向き) ◎(曲面OK) ノベルティ向け

ロゴ印刷の実例紹介

ここからは、実際にシルク印刷でロゴを表現した事例をご紹介します。異なる素材でも、シルク印刷ならではの発色や仕上がりをご確認いただけます。

ロールスクリーンへのロゴ印刷

広い面積のファブリックにも対応できるため、展示会ブースや店舗の背景として活用されることが多い印刷方法です。大きなロゴも鮮明に表現できます。

ロールスクリーンへのロゴ印刷事例

>>事例詳細はこちら

折りたたみベッドへのロゴ印刷

医療・スポーツ現場で使用される備品にもシルク印刷は利用されています。布地への密着性が高く、繰り返し使用してもロゴが見えづらくなりにくい点が特長です。

(株)ケッズトレーナー様_シルク印刷折りたたみベッド事例

>>事例詳細はこちら

ブルゾン(ウェア)へのロゴ印刷

ウェア印刷でも広く採用されているシルク印刷は、生地の色を問わずロゴをはっきりと見せられることが強みです。洗濯への耐久性も高く、長期間使用するアイテムにも適しています。

シルク印刷ブルゾン事例_長尾ビクトリー様

>>事例詳細はこちら

まとめ

ロゴは、企業やブランドを象徴する大切な要素です。そのため、色の正確さ、均一な仕上がり、長く使える耐久性といったポイントは、どの媒体に印刷する場合でも欠かせません。

数ある印刷方式の中でもシルクスクリーン印刷は、これらの条件を総合的に満たせる方式です。特色による正確な色再現、ムラの出にくいべた面、厚膜による高い耐久性、そして幅広い素材への対応力は、ロゴ印刷において大きな強みとなります。

ユニフォーム、看板、備品、イベント什器など、ロゴが使用されるシーンは多岐にわたりますが、シルク印刷なら媒体が変わっても統一感のある仕上がりが得られます。長期的にブランドイメージを維持したい場合にも適した方式といえるでしょう。

「どの印刷方式を選ぶべきか迷っている」「ブランドカラーを正しく再現したい」といった場面では、ぜひ一度シルク印刷をご検討ください。素材や用途に合わせて、最適な方法をご提案いたします。