コラム

お見積りのご依頼 入稿データ事前チェック

印刷事例のご紹介

よくあるご質問一覧はこちら

  • 商品の送り状番号は教えてもらえますか?

    発送時に送り状番号をお知らせします。

  • 商品が届きません。

    納品予定日を過ぎても商品が到着しない場合、カスタマーサポートセンター(093-381-3939)へご連絡ください。至急お調べしてご連絡いたします。商品は宅配委託業者を通じて配送されますが、交通事情などの都合によりお届けが予定より遅れる場合がございますのでご了承ください。

会社概要

  • グランド印刷株式会社

    〒800-0064
    北九州市門司区松原1丁目2-5

    093-381-3939

  • 第2工場

    〒800-0064
    北九州市門司区松原1丁目5-6

  • 福岡支店

    〒812-0016
    福岡市博多区博多駅南4丁目20-17

  • 東京支店

    東京都中央区日本橋大伝馬町11-10 エディビル2F

お見積りのご依頼 入稿データ事前チェック

アクリルの透明度はどのくらい?

2024.12.16

透明で美しい素材として知られるアクリル樹脂は、さまざまな場面で使われています。その高い透明度は、ガラスを凌ぐともいわれ、生活やビジネスシーンに多くの可能性をもたらしています。今回は、アクリル樹脂の透明度に注目し、その特性や用途、さらにはシルクスクリーン印刷との相性について詳しく解説します。

アクリルとは?

アクリルとは、ポリメタクリル酸メチル(PMMA)という素材から作られるプラスチックの一種です。ガラスに似た高い透明度と光の透過率を持ちながら、軽量で割れにくい特性が特徴です。そのため、建築資材や装飾品、さらには医療機器に至るまで幅広い用途で活用されています。

アクリルはまた、加工がしやすい素材でもあります。熱を加えれば自由な形状に成形でき、カットや接着も簡単に行えます。この加工性の良さから、クリエイティブなデザインの素材としても重宝されています。次に、アクリル樹脂の最も注目される特性の一つ、「透明度」について掘り下げてみましょう。

アクリル板

アクリルの透明度はどのくらい?

アクリル樹脂の透明度は、光の透過率が93%にも及ぶとされ、一般的なガラス(約92%)を上回ります。この特性により、アクリルはガラスの代替品として多くの場面で採用されています。さらに、厚みのあるアクリル板でも透明度が損なわれにくい点が大きな特徴です。

上述した光の透過率とは、物質を通過する光の割合を示したものです。この数値が高いほど、光が遮られたり反射されたりせず、物質を通り抜ける割合が多いことを意味します。アクリル樹脂の場合、光の透過率が非常に高いため、視覚的なクリアさや透明感が求められる用途に最適です。

透明度が高い物質としてよく知られるのはガラスですが、それ以外にも、ポリカーボネート(PC)やポリエチレンテレフタレート(PET)といったプラスチック素材もあります。ただし、ポリカーボネートの光の透過率は約89%、PETはさらに低い数値となるため、透明感においてはアクリルが優れています。

また、アクリルはその高い透明度だけでなく、加工性や耐久性も兼ね備えているため、ガラスでは難しい形状や用途にも対応できます。この特性が、多くの製品やインテリアデザインでアクリルが採用される理由の一つといえるでしょう。

アクリル板

透明度の高いアクリルの主な用途は?

アクリルの透明度の高さは、さまざまなシーンで活躍しています。以下に具体的な用途を詳しくご紹介します。

美術館や展示会の展示ケース

アクリルの透明度と耐久性は、美術館や展示会での展示ケースに最適な素材です。展示ケースは、貴重な美術品や歴史的遺物を保護するために高い透明性が求められますが、アクリルはその要件を満たします。また、軽量で割れにくいため、展示物の運搬や設置作業も安全かつ効率的に行えます。

さらに、アクリルは紫外線を遮断する加工が可能で、日光や照明による展示物の色褪せや劣化を防ぐ役割も果たします。このため、アクリル製展示ケースは、美術館やギャラリーで長期展示される作品の保護に非常に適しています。

推し活グッズやDIY作品

アクリルは、推し活で人気のアクリルスタンド(アクスタ)や、その他のDIYグッズの素材としても注目されています。アクスタは、好きなキャラクターやアイドルをデザインしたスタンドで、透明なアクリルが持つ高い透明度と光沢がデザインを美しく引き立てます。近年では、個人でカスタマイズできるキットも販売されており、自分だけのオリジナルアクスタを作る推し活ファンも増えています。

また、DIYや工芸品の素材としてもアクリルは活躍しています。例えば、透明なアクリル板に写真やイラストを挟み込んだキーホルダーや、おしゃれなアクセサリーとして利用されています。シルクスクリーン印刷でロゴや名前を加えることで、特別感のある記念品やオリジナルグッズを作成することが可能です。

これらのアクリル製品は、インテリアの一部としても活用され、推し活ファンの部屋を彩るアイテムとして人気です。専用ディスプレイやライトアップ機能を加えることで、さらに演出性を高めた製品に仕上げることもできます。

飲食店や公共施設・クリニックのパーテーション

透明度が高く、軽量なアクリルは、飲食店や公共施設・クリニックのパーテーション素材として広く活用されています。特に、コロナ禍以降、対面接触を減らしながら視界を遮らない仕切り板として需要が急増しました。アクリルパーテーションは、空間の明るさや開放感を損なわずに仕切りを作ることができるため、顧客満足度を高める効果があります。

また、アクリルは加工がしやすく、設置する場所や用途に応じたサイズや形状のカスタマイズが可能です。

アクリル製の枡

透明なアクリル製の一合枡は、伝統的な木製枡に代わる新しい選択肢として注目されています。中身が見える透明感は、祝い事や贈り物の場で特別感を演出します。当サイトで得意としているシルクスクリーン印刷で名入れやロゴを加えれば、記念品や販促品としても活用できます。

一合枡については、以下のページで詳しくご紹介しています。ぜひご確認ください。
>>一合枡の詳細はこちら

飛行機や船舶の窓

アクリルは、その軽量性と割れにくさから、飛行機や船舶の窓にも採用されています。透明度が高いため、外の景色をクリアに見渡せるだけでなく、衝撃にも強いため安全性が確保されます。

飛行機の場合、窓の軽量化は機体全体の重量削減につながり、燃費向上に寄与します。また、アクリルは温度変化に強い性質も持っており、飛行高度が変わるたびに発生する気圧差や低温環境にも耐えることができます。これにより、快適な視界と安全性を兼ね備えた窓が実現されています。

インテリアアイテムや装飾品

アクリルの透明感と美しい光沢は、インテリアデザインや装飾品に高い価値をもたらします。テーブルや椅子などの家具に使用されると、空間を広く見せる効果があり、特にモダンなインテリアスタイルに適しています。

さらに、照明カバーやアクリルパネルにカットを施すことで、光を反射させたり拡散させたりするデザインが可能です。

水族館の大型水槽

アクリルの透明度と強度は、水族館の大型水槽にも欠かせません。水族館では、大きな水槽に高い水圧がかかるため、耐久性が非常に重要です。アクリルは、ガラスよりも軽量で衝撃に強く、厚みを持たせることで水圧にも十分耐えることができます。

例えば、沖縄の美ら海水族館にある「黒潮の海」水槽では、厚さ60センチのアクリルパネルが使用されており、その透明度の高さにより、魚や水中生物を鮮明に観察できます。さらに、アクリルは接着加工が可能で、大型パネルを複数枚貼り合わせることで巨大な水槽を作ることができます。これにより、水中の自然な景色を楽しめる空間を提供しています。

水族館の水槽

アクリルの透明度を保つための注意点

アクリル製品の魅力の一つである高い透明度を長期間保つには、適切な手入れや取り扱いが必要です。アクリルはガラスよりも扱いやすい反面、表面が傷つきやすく、汚れや紫外線の影響を受けることがあります。以下では、アクリルの透明度を保つための具体的な方法について詳しく説明します。

柔らかい布を使用した清掃

アクリルは傷がつきやすい性質を持つため、清掃時には柔らかい布やマイクロファイバークロスを使用してください。硬いブラシや粗いスポンジを使うと表面が傷つき、透明度が損なわれる可能性があります。

汚れがひどい場合は、中性洗剤を薄めた水を使用すると効果的です。洗剤を直接かけるのではなく、布に含ませて優しく拭き取ることで、表面を傷つけるリスクを減らすことができます。

直射日光を避ける保管

アクリルは紫外線による影響を受けやすく、直射日光に長時間さらされると変色や劣化が進むことがあります。これを防ぐために、使用しないときは日陰や屋内で保管することをおすすめします。特に屋外での使用を予定している場合は、UVカット加工が施されたアクリル製品を選ことをおすすめします。

高温環境を避ける

アクリルは熱に弱い性質があり、80℃を超える環境では変形や溶解が起こる可能性があります。熱湯を直接かけたり、高温になる場所に長時間置いたりしないよう注意してください。たとえば、車内に放置する場合、夏場の直射日光で車内温度が上がり、製品が劣化する恐れがあります。

傷を防ぐ取り扱いの工夫

アクリル製品を取り扱う際には、滑りやすい平らな場所に直接置かないようにすることが重要です。布やゴム製のマットを敷いて使用することで、傷つきにくくなります。また、複数のアクリル板を重ねて保管する場合には、間に柔らかい布やクッション材を挟むことで表面が傷つくのを防ぐことができます。

さらに、アクリル用の研磨剤を使用することで、軽微な傷を目立たなくすることができます。ただし、研磨剤を使用する際は、製品表面がさらに傷つかないよう慎重に扱いましょう。

長期間の使用での汚れ対策

長期間使用するアクリル製品には、静電気によってホコリが付着しやすいという特性があります。これを防ぐため、帯電防止スプレーを使用するのも効果的です。特に、展示ケースやインテリアアイテムとして使用する場合、見た目を美しく保つために定期的なお手入れが必要です。

これらの注意点を守ることで、アクリルの透明感を損なうことなく、美しい状態を長く保つことができます。ぜひ参考にしてください。

アクリル製品と他の素材との比較

アクリル製品は、その透明度や加工性の高さから、ガラスやポリカーボネートといった他の透明素材と比較しても多くの利点があります。用途に応じた素材選びを行うことで、製品の性能やデザインの仕上がりに大きな違いが生じます。ここでは、透明素材としてよく使われるアクリル、ガラス、ポリカーボネートを、透明度、重量、耐久性、加工性の観点から比較してみましょう。

素材 透明度 重量 耐久性 加工性
アクリル 93% 軽量 割れにくい 非常に加工しやすい
ガラス 92% 重い 割れやすい 加工が難しい
ポリカーボネート 89% 軽量 非常に割れにくい 加工しにくい

アクリルとシルクスクリーン印刷

透明なアクリル素材は、当サイトで得意としているシルクスクリーン印刷との相性が非常に良い素材です。シルクスクリーン印刷は、インクの発色が良く、耐久性も高いため、アクリルに直接デザインやロゴを印刷するのに適しています。

特に、透明度の高いアクリル板に印刷することで、背景の透過性を活かした独特なデザイン表現が可能になります。例えば、展示会や店舗のディスプレイでは、アクリルに印刷されたロゴやキャッチコピーが商品の魅力を引き立てる役割を果たします。

また、アクリルの特性である加工のしやすさを活用して、立体的な形状やカットされた製品にシルク印刷を施すこともできます。企業ロゴ入りのアクリル枡や、イベント用のアクリルキーホルダーは、その透明感とデザイン性から高級感のある印象を与えるため、ノベルティグッズとしても人気です。

さらに、屋外で使用する看板やサインにもシルク印刷を施したアクリルが活用されています。耐候性の高いアクリルは、紫外線や雨風にさらされても劣化しにくく、印刷部分が長期間美しい状態を保つ点も大きな魅力です。シルクスクリーン印刷とアクリル素材を組み合わせることで、独創的で実用性の高い製品を作ることができます。

アクリルのシルク印刷事例

当社で製作したアクリルのシルク印刷事例をご紹介いたします。こちらは、社名プレートの事例です。アクリルは紫外線の影響を受けやすいため、屋外に設置することの多い社名プレートのような用途の場合は、UVカット加工がおすすめです。

アクリル板_シルク印刷事例

こちらはカラーアクリルにシルク印刷を施した社名プレートです。シルク印刷の色数は1色ですが、カラーアクリルを使用することでより鮮やかな表現が可能となります。

カラーアクリル板_シルク印刷事例

その他のシルク印刷事例はこちら

まとめ

アクリルは、その高い透明度や加工性の高さから、さまざまな場面で活躍する魅力的な素材です。ガラスを超える透明度や軽量性、耐久性を持ち、美術館の展示ケースや飲食店のパーテーション、大型水槽、さらには推し活グッズなど、生活やビジネスシーンの幅広い用途で活用されています。

また、シルクスクリーン印刷との相性も良く、アクリル製品にデザインやロゴを加えることで、よりオリジナリティ溢れる製品を作ることができます。特別感のある記念品や企業ロゴ入りのアイテムなど、多様な用途で印刷の魅力を引き出せます。

一方で、アクリルの透明感を保つためには、適切なお手入れや保管が大切です。選ぶ際には用途に合った種類や加工を検討することで、長く美しい状態を保ちながら使用することができます。

アクリルの特性や可能性を理解し、用途に合わせて工夫することで、暮らしや仕事の中に新しい価値をプラスできる素材です。当社では、アクリル素材にシルクスクリーン印刷を施した製品を取り扱っておりますので、ご興味のある方はぜひお気軽にお問い合わせください。また、アクリルに関する他の記事もございますので、以下よりご確認ください。

>>アクリル板に印刷する方法
>>塩ビ板とアクリル板の違い
>>【アクリルってプラスチックなの?】詳しく解説します!
>>アクリルとガラスの違いとは?